浴用タオルへの名入れ・デザイン戦略
今回もよろしくお願いします。品質の良いタオルを選んでも、デザインや名入れの位置で失敗することがあると聞きます。販促効果を高めるデザインの基本を教えてください。
よろしくお願いします。タオルは「消耗品」でありながら「記憶に残るメディア」でもあります。最も大切なのは、「使ってもらえるデザイン」にすることです。
「使ってもらえるデザイン」とは、具体的にどういうことでしょうか?
一般のノベルティタオルは、社名やロゴが中央に大きく入っていることが多いですよね。あれは「宣伝効果」は高いかもしれませんが、「日常的な使用率」は下がる傾向にあります。
一般の方が自宅で使用される場合は、避けるべきこととして、タオルの中心に、目立つ色で大きなロゴを配置すること。成功へのカギは、ロゴや社名を「タオルの端のヘム(織り端)」部分、あるいは「パイル地の隅」に、控えめなサイズと馴染む色で入れることです。
なるほど。邪魔にならない位置に入れることで、日々の使用頻度を高めるわけですね。
名入れの方法には、プリントや刺繍など色々な技法がありますが、浴用タオルに最適なものは何でしょうか?
浴用タオルは「吸水性」と「肌触り」が重要なので、それを損なわない方法を選ぶべきです。
もし、企業カラーを全面に出したい場合は、ロゴではなく、ロゴの地色を薄いトーンのストライプやチェック柄として全体に織り込むと、おしゃれで使われやすいタオルになります。
最後に、ターゲット層や用途に応じたデザインの戦略を教えてください。
ターゲットが「誰か」によって、デザインの方向性が変わります。
一般顧客へのノベルティは、戦略として「生活になじむ色」を選ぶ。白、生成り、アースカラーなどを選び、デザインは、ロゴをヘムに、控えめなワンポイントで入れるのが良いです。
スポーツ・フィットネス関連は、戦略として「モチベーションを高める色」と「識別性」が重要です。デザインは、タオルの両端に太めのラインを入れたり(スポーティーな印象)、チーム名やスローガンを端に入れても格好良いです。
ホテル・温浴施設では、「高級感」と「耐久性」が大切なので、デザインも白または落ち着いた色を基調とし、ロゴを同色系の糸でジャガード織にすると、風合いを保ちながら識別できます。
単にロゴを入れるだけでなく、使う人の気持ちやシーンを想像してデザインを決めることが、販促成功の秘訣なのですね。山本さん、今回も大変勉強になりました!


企業ノベルティや記念品、スポーツチームのグッズとして需要の高い「名入れタオル」。特に毎日肌に触れる浴用タオル(バスタオル、フェイスタオル)は、デザインによって販促効果が大きく変わります。
成功するタオルのデザインについて伺ってみます。